物語とはどういうモノか?
実はこれに気が付いていない人が案外多いと思うんです。
かく言う私もそうでした。
私は結構長い間小説を書いているのですが、長いこと我流で書いていて、「……何か違う」という違和感が抜けませんでした。
web上で公開している小説は長編数本ですが、これまでに同人誌などで長編10本近く書いていました。
ですが、その違和感が段々と強くなり、三年ほど前に筆が止まってしまいました。
それで意を決して、一年ほどかけ基本から小説の勉強をすることにしたのです。その時に出会ったのが、下記で紹介している『読者ハ読ムナ(笑)』です。
この本は、そんな私に、その「違う」と考えていた答えに気付かせてくれた二つの本のうちの一つでした。
「うしおととら」や「からくりサーカス」、最近では「双亡邸壊すべし」の藤田和日郎先生が自身の創作論を語った本です。
マンガの創作論ですが、物語、特にライトノベルを書く人には、下手な小説の書き方本よりもずっと得るものがあります。
技術論もありますが、多くは物語の創り手としての心構えを説いています。
しかし、私がこれまで目を通した小説などの教本では書かれていなかった、物語にとって最も重要な点、それがくどいほどに書かれています。
結論を端的に書いてしまうと、「登場人物の心が変わる物語を書け!」それにつきるんですけどね。
それ以外にも本の中では、キャラクターの創り方とか、色々と目からウロコが落ちる話を藤田節で語ってくれています。
ちなみに「モブ令嬢の旦那様は主人公のライバルにもなれない当て馬だった件」は、小説の勉強をした後の第一作目で、この「 登場人物の心が変わる物語 」を常に頭に意識して書いています。
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